
こんにちは、サラリーマン個人投資家の有馬です。今回はPERの意味について分かりやすく解説します。「PERが低いときは株の買い時である」と判断するのは間違いです。
この記事を読むメリット
- PERとは何なのかが分かる
- PERの意味をイメージできる
- 「PERが低い=株の買い時である」はウソである理由が分かる
ではいきましょう。
【低PER=株の買い時はウソ!?】PERの意味を分かりやすく解説
PERとは「株価が割安かどうかを判断する指標」
PERとは株価が割安かどうかを判断する指標の1つです。
- PERが低い ⇨ 株価が割安である可能性がある
- PERが高い ⇨ 株価が割高である可能性がある
PERはPrice Earnings Ratioの略語。日本語では「株価収益率」と呼ばれます。
ちなみに、国内上場企業のPERの平均値は15~20です。
PERだけで株の買い時を判断してはいけない理由

「PERが低い = 割安である」は間違い。
正しくは「PERが低い = 割安である可能性がある」です。
PERが低いからと言って、株の買い時であると判断してはいけません。
理由は「業績が振るわないor成長性が乏しいと、PERも低くなるから」です。
ココがポイント
「PERが低い = 割安である」は間違い。
「PERが低い = 割安である可能性がある」が正解。
PERを計算する方法
PERは株価を1株あたりの(予想)当期純利益で割ると計算できます。
株価が600円で純利益が50円であれば、PERは12倍です。
「業績が振るわないor成長性が乏しいとPERも低くなる」ことが、計算式からも推測できます。
- 株価が下がる ⇨ PERは下がる
- 純利益が増える ⇨ PERは下がる
PERで株の買い時を判断する4つのポイント

PERは株価が割安かどうかを判断する指標であることは事実です。
次の4つのポイントに注意してPERを確認することが大切です。
PERで割安かどうかを判断する4つのポイント
- 市場全体の株価が下がっているけど、企業の実績に影響がない
- 株価と当期純利益を確認する
- 業界全体のPERを比較する
- 過去のPERを確認する
市場全体の株価が下がっているけど、企業の実績に影響がないか
アメリカ大統領選挙やコロナウイルスなどの影響で市場全体の株価は下がります。
市場全体の株価が下がると、企業の業績が変わらなくても株価は下がりがちです。
アメリカ大統領選挙で市場全体の株価とPERが下がったとしても、日本国内で生産して、日本人向けに販売している企業には影響がありません。その場合、PERが下がっても買い時であると判断できます。
ココがポイント
市場全体の株価が下がっていても、企業の実績に影響がなく、PERが低い企業は割安である
株価と当期純利益を確認する
PERの数字だけを確認するのではなく、PERの要因である株価と純利益を確認しましょう。
1株あたりの当期純利益が増加しているときにPERが低ければ、その銘柄は割安と判断できます。
ココがポイント
純利益と株価が安定or増加していて、PERが低い企業は割安である
業界全体のPERを比較する
PERは業界ごとに確認しましょう。
業界によってPERの平均値やPERの増減するスピードが大幅に異なります。
ココがポイント
PERは業界ごとに確認する
過去5~10年分のPERを比較する
過去のPERを確認しましょう。だいたい5~10年分。
一時的にPERが下がった企業を「割安である」と判断してはいけません。
ココがポイント
現在のPERではなく過去数年分のPERを確認する
PERは投資金額分の利益を出すまでに必要な年数である
PERは「あなたが投資した金額分を、会社が何年間の利益で回収できるかを表す」とも言い換えることができます。
例えば、株価が600円で純利益が50円のとき、PERは12倍です。
これを言い換えると「あなたが投資した600円を会社は12年間で回収できる」という意味になります。
「PERが低いほど、投資資金を利益として回収するスピードが早い」という見方もできます。
まとめ
以上、まとめておきましょう。
PERとは?
- PERは「株価が割安かどうかを判断する指標の1つ」である
- PERが低いと株価が割安である可能性がある
- PERが高いと株価が割高である可能性がある
- PERは「株価を1株あたりの純利益で割ったもの」と見ることもできる
今回は以上です。