
こんにちは、2014年から株式投資を続けているサラリーマン個人投資家の有馬です。今回は『億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術』の要約を共有します。
表紙を飾るバフェット氏の表情はさておき、バフェット本の中でも売れ行きの良い一冊。ただし、日本語訳のクセが強く、熟読すると時間のかかる一冊でもあります。
本書は基礎編(~90p)と応用編(~224p)の2部構成です。
本記事では基礎編の内容を要約していきます。
この記事を読むメリット
- 『億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術』の内容が5分で分かる
この記事は誰におすすめか?
- バフェットの投資方法を知りたい人
- 長期投資したい人
- 長期投資に向いている銘柄を知りたい人
- 株式投資を始めたい人
- 株を買う基準が曖昧な人
ではいきましょう。
【書評・要約】億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術
『バフェットの銘柄選択術』の基礎編を要約すると次の3つ。
『バフェットの銘柄選択術』の3つのポイント
- ”コモディティ型企業”の銘柄を買わない
- ”消費者独占型企業”の銘柄を買う
- ”絶好の買い場”で買う
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
”コモディティ型企業”の銘柄を買わない
コモディティ型企業とは

コモディティ型企業とは他社と同じような製品やサービスを提供している企業のことです。
バフェットは魅力がない企業群を「コモディティ型」の企業を呼んでいる。こうした企業群が提供する製品やサービスには際立った特色がなく、消費者にとっては「値段」が唯一最大の選択基準となる。引用元:メアリーバフェット(2002)『バフェットの銘柄選択術』(21ページ)
例えば、航空会社。消費者にとって最も重要なのは目的地へ辿り着くこと。目的地に辿り着きさえすれば、どこの航空会社を選んでも大差ありません。
ちなみに、成田空港→那覇空港の片道航空券の金額を比較してみました。金額からして、Jetstarの利用者が多くなることが推測されます。(2020年12月27日)
Jetstar | 10,685円 |
peach | 15,591円 |
JAL | 24,910円 |
ANA | 46,610円 |
コモディティ型企業の8つの特徴

コモディティ型企業の8つの特徴
- 売上高利益率が低い
- 株主資本利益率が低い
- ブランド価値が低い
- ライバル会社がたくさんいる
- 労働組合が強い
- 生産能力が過剰である
- 利益が不安定である
- 収益性が設備稼働率に大きく依存する
詳細は著書をご参照ください。
”消費者独占型企業”の銘柄を買う
消費者独占型企業とは

消費者独占型企業とは他社が参入できないような製品やサービスを提供している企業のことです。
バフェットは”消費者独占型企業”のことを”有料ブリッジ型企業”とも呼んでいます。
もしあなたが泳いだり舟を漕いで川を渡りたくなければ、料金を払って橋を渡るほかないだろう。したがって、この橋を所有している人は、一種の独占的地位にあると考えていい。引用元:メアリーバフェット(2002)『バフェットの銘柄選択術』(35ページ)
例えば、汽船業界。空港がない島へ行くには船を利用するしかありません。
佐渡島へ行く場合、佐渡汽船を利用するしかありません。佐渡島への交通は佐渡汽船が独占状態にあります。(佐渡島には空港はありません)。
消費者独占型企業の8つの特徴

消費者独占型企業の8つの特徴
- 消費者独占力を持つ製品やサービスがある
- 1株あたり利益(EPS)が増加傾向にある
- 多額の負債を抱えていない
- 株主資本利益率(ROE)が高い
- 内部留保利益を再投資する必要がない
- 内部留保利益を新規事業や自社株買戻しに使える
- 物価が上昇(インフレ)しても値上げができる
- 内部留保利益を再投資した後で株価が上昇している
詳細は著書をご参照ください。
消費者独占型企業の4つのタイプ

消費者独占型企業の4つのタイプ
- 長期使用や保存が難しく、強いブランド力を持ち、販売業者が扱わざるをえないような製品
- 他の企業が事業を続けていくために、持続的に使用せざるをえないコミュニケーション事業
- 企業や個人が日常的に使用し続けざるをえないサービス
- 宝石・装飾店や家具などの分野で、事実上地域独占力を持っている小売り事業
先ほどの例で言うと、汽船業界。空港がない島へ行くには船を利用するしかありません。
佐渡島と本州を行き来する企業や個人は佐渡汽船の扱うサービスを利用せざるをえません。
詳細は著書をご参照ください。
”絶好の買い場”で買う
絶好の買い場とは

絶好の買い場とは企業の業績とは関係なく株価が下がったときです。
絶好の買い場の4つのポイント

絶好の買い場である4つのポイント
- 相場全体が暴落しているとき
- 全般的に景気が後退しているとき
- 一時的な損失で株価が下がったとき
- 企業に構造変化が起こったとき
例えば、コロナ禍(2020年1月~)。
コロナ禍は「①相場全体が暴落」と「②全体的に景気が後退」に当てはまるため、絶好の買い場だと言えます。
詳細は著書をご参照ください。
まとめ
以上、まとめです。
『バフェットの銘柄選択術』の3つのポイント
- ”コモディティ型企業”の銘柄を買わない
- ”消費者独占型企業”の銘柄を買う
- ”絶好の買い場”で買う
今回は以上です。